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「質問への返信がいつも遅い」「創業融資の相談をしたのに、あまり詳しくないようだった」。顧問税理士がいるみなさんの中には、こうした小さな不満が積み重なり、変更を考え始めた方もいるのではないでしょうか。一方で、「途中で変えてもいいのか」「引き継ぎが大変そう」と、踏み出せずにいる方も多いはずです。
結論から申し上げると、税理士の変更は年間を通じていつでも可能です。ただし、引き継ぎの手間や税務上のリスクを最小限に抑えるなら、「決算・確定申告が完了した直後」のタイミングで動くのが最もスムーズです。
この記事を読むと、次の3つのことがわかります。
読み終えるころには、「いつ・何から動けばよいか」がはっきりイメージできるはずです。税理士の変更をご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の監修・・・FinTax株式会社 税理士 新居一真 (東京税理士会所属/登録番号:152948)

スタートアップ支援・創業支援に強い税理士です。
事業会社での実務経験を持ち、親しみやすいコミュニケーションで起業初期の経営者に伴走します。
税理士の変更を検討すべきサインは、①レスポンスの遅さ、②自社の事業への理解不足、③クラウド会計への未対応、④料金の不透明さ、⑤相談したい分野の実績不足、の5つです。
日本税理士会連合会も、税理士を選ぶ際の視点として、相性や信頼関係を重視することの大切さを公式に示しています。日常のコミュニケーションやサポート内容に違和感が続く場合は、事業のスピードを落とさないためにも、変更を検討する十分な理由になります。
次のうち1つでも強く当てはまる、あるいは複数が重なる場合は、他の税理士事務所と比較してみることをおすすめします。
特に創業期・成長期の会社では、「対応が遅い」ことが融資の実行時期や申告期限に直結します。単なる相性の問題だけでなく、「事業のスピードを阻害していないか」という観点からチェックしてみましょう。

税理士を切り替える最適なタイミングは、「決算および確定申告が完了した直後」です。1期分の会計データや申告書類が整った状態のため、新旧の税理士間での引き継ぎトラブルが発生しにくくなります。
税理士との顧問契約は原則として期中いつでも解約できますが、時期ごとのメリット・注意点は次のとおりです。
| 変更を検討する時期 | 引き継ぎのしやすさ | 主な留意点 |
| 決算・確定申告の直後 | 最もスムーズ(最適) | 1期分の資料がすべて揃っており、新しい体制で次の期をまるごと見てもらえる |
| 期中(決算まで数か月以上) | 比較的スムーズ | 期首からの仕訳・会計データを引き継げば対応可能。早めの相談が必須 |
| 決算期の直前(1〜2か月前) | 難しい(避けるべき) | 後任税理士の作業が間に合わず、申告遅延のリスクが生じる。原則として避ける |
※顧問契約書に「解約予告期間(例:1〜3か月前までの申し出)」の定めがある場合は、その約定が優先されます。事前に手元の契約書をご確認ください。
税理士を変更する際の手順は、①現在の契約内容確認、②新しい税理士の選定(内諾)、③資料の引き継ぎ、④現税理士への解約通知・移行、の4ステップで進めます。
最大のポイントは順番です。「現税理士へ解約を伝える前に、次の依頼先を決定しておく」ことで、税務の空白期間や申告漏れを防ぐことができます。
まず、既存の顧問契約書で「解約予告期間(何か月前までに申し出るか)」「契約期間」「顧問料の精算ルール」を確認します。口頭契約の場合は、過去の請求書やメール履歴から条件を整理しておきましょう。
解約を伝える前に、次の依頼先を決定しておきます。複数の事務所に事前相談や見積もりを依頼して比較することはまったく問題ありません。初回無料相談を活用し、レスポンスの速さや相性、クラウド対応力を確認しておきましょう。複数の税理士を調査・比較検討を行い、新たに契約したい税理士が決まりましたら、内諾を得るようにしましょう。
変更時に前税理士から返却・引き継ぎが必要になる主な資料は次のとおりです。原本の返却漏れを防ぐため、リスト化して確認しましょう。
| 引き継ぐ書類・データ | 具体例 | 確認のポイント |
| 申告書類の控え | 過去3期分の確定申告書控え、決算書、勘定科目内訳明細書 | 直近3期分があると、新税理士が過去の経緯を正しく把握できる |
| 会計データ | 会計ソフトのバックアップデータ、総勘定元帳、試算表 | freee・マネーフォワード等のクラウド会計はアクセス権限の移管で完結 |
| 届出書の控え | 青色申告承認申請書、消費税関係の届出書、給与支払事務所等の開設届出書など | 提出済みの税務届出は、今後の税務判断に直結するため必須 |
| 預託している原本 | 領収書、請求書、通帳コピー、総会議事録など | 税理士側に預けたままの原本がないか確認し、返却を受ける |
なお、税理士が税務署へ提出する「税務代理権限証書」は、新しい税理士が申告や届出を行う際に、改めて新しい名義で提出します。
新しい依頼先の目途と資料回収の準備が整ったら、現在の税理士へ解約の意向を伝えます。意向を伝えるとともに、引き継ぎ作業を進行いたします。

乗り換え先で同じ失敗を繰り返さないためには、「相談したい分野の実績」「クラウド会計対応」「料金・業務範囲の明確さ」の3軸で厳選することが不可欠です。
創業期や資金調達フェーズであれば、創業融資や補助金の支援実績が豊富かが、極めて重要です。日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」などでは、事業計画書の精度が融資の可否を左右します。
FinTaxは、創業支援に強い若手税理士集団として、会社設立から創業融資・補助金申請、その後の税務顧問までをワンストップで支援しています。
クラウド会計に対応している事務所を選べば、データ連携により試算表の共有や質問対応がオンライン上で即座に完結します。紙資料の郵送負担が減るため、引き継ぎ後の日常業務が格段に効率化されます。
料金トラブルを防ぐには、契約前に顧問契約書で「月額顧問料に含まれる範囲」と「別料金となる業務(記帳代行・決算料・年末調整・消費税申告等)」を明確に区別しておくことが大切です。

①質問にすぐ回答してもらえない、②事業への理解が乏しい、③クラウド会計に対応していない、④料金が不透明、⑤相性が合わない、などが主なサインです。このような場合は他の税理士への変更を検討しましょう。
原則としていつでも解約可能です。ただし決算期直前の解約は後任税理士の確保が難しく、申告業務に影響を及ぼしますので、決算対応が完了した後をおすすめします。契約書に解約予告期間の定めがある場合はそれに従います。
必ずしも変える必要はありませんが、法人化を機に改めて税理士を選び直すことは良い機会です。法人特有の税務(法人税、社会保険、役員報酬設計、VC調達対応など)への対応力を確認し、必要に応じて法人経営に強い税理士への切り替えを検討しましょう。
契約前に「業務委託契約書」または「顧問契約書」を締結し、業務範囲・報酬・支払条件・解約条件を明文化することを推奨します。口頭合意だけでは後からトラブルになる可能性があります。不明点は契約前に全て確認しましょう。
最後に、この記事の要点を振り返りましょう。
税理士の変更は、正しい順番とタイミングで進めれば決して難しいものではありません。自社の事業ステージやスピード感に合った専門家に切り替えることで、融資や節税の相談がしやすくなり、経営判断のスピードが大きく向上します。
FinTaxでは、他事務所からの乗り換え・引き継ぎのご相談を多数承っております。旧税理士からの資料回収のアドバイスから、クラウド会計へのスムーズな移行まで一貫してサポートいたします。
「今の税理士に相談しづらい」「乗り換えを迷っている」という段階でも構いません。まずはお気軽にFinTaxの無料相談をご利用ください。